地下鉄のドアシステムでのCANopenの利用
私たちは毎日のように自動ドアを利用しています。自動ドアが動かなくなって初めて自動ドアの存在を意識します。スイスのドア製造メーカーであるKaba Gilgen社はBircher社のオートメーション専門技術者と協力して、香港や高雄(台湾)の地下鉄を利用する大量の人の流れが逆流しないように、ここで説明するような特別な注意を払っています。自動ドアによって地下鉄のプラットホームと線路を分離するケースが増えています。これは、安全性と快適性を高めるだけでなく、高温のために地下鉄構内で空調を使用している国々ではエネルギーの大幅な節約にもなります。これは香港と高雄(台湾)にも当てはまります。ドアは電車が近づくと自動的に開き、電車が発車する前に閉まります。これらのドアのいずれかが故障した場合、乗客の安全性に大きな影響が生じる可能性があります。また、地下鉄システムの全体的な運行に影響を及ぼす可能性があります。香港のように、約74の駅のプラットホームにそれぞれ40か所のドアが設置されている場合、35年に及ぶ長期にわたってドアシステムの機能を保証するには、入念なメンテナンスと診断が不可欠です。そのため、個々のドアシステムをネットワークで接続して集中監視することになりました。各ドアには、ドア制御ユニット(Door Control Unit:DCU)があります。ドア制御ユニットは受け取ったコマンドに基づいて、モーターと開閉メカニズムを制御します。これらのDCUによってドアの力とスピードが安全な範囲内になるように制御されています。また、DCUはドアのセンサーやアクチュエータのステータスを監視し、PSC(Platform Screen Door Controller)に継続的にデータを送信します。プラットホームの各列のドアはPSCとPLCによって監視されています。DCUとPLCはCANバスを介してネットワークで接続されています。100Kbpsの転送速度はタイミング要件を十分に満たしています。また、CANネットワークはこの速度範囲で180mのプラットホームで使用することもできます。PSCはドアからデータを収集し、それをSMS(Station Management System)に転送する中央ユニットです。香港の場合、3か月ごとの保守でサービス担当者がPTE(Portable Test Equipment)を使用してドアデータの確認と読み込みを行っています。台湾の新しく導入されたシステムでは、各制御室の集中ビジュアライゼーションユニットと10.4インチのディスプレイを備えたオペレータ端末を使用して、オペレータとサービス担当者によるオンサイト監視が行われています。KabaGilgen社のドア技術者は、各ドアごとに最大104の異なるイベントメッセージを定義しました。各駅には最大48のドアがあり、これに約120のシステムメッセージを加えると、イベントの数は5,000を超える場合があります。これらのイベントは1か所に集められて各種アクションをトリガするのに使用されるため、わかりやすく明瞭に表示する必要があります。一般的なイベントには、ドアの故障、モーターの過熱、または防護装置の自動解除などがあります。さらに複雑な状況も検出されます。PSCはCANを介してドアコントローラと接続されているだけでなく、Modbusを介してLess(Local Environmen tSupervisory System)と、RS-232を介してPTEと、イーサネットを介して表示装置と、ディスクリート信号を介してPTI(Positive Train Identification)とそれぞれ接続されています。System 2003の柔軟性の高い通信機能を利用すると、これらのネットワーク要件に問題なく対応できます。CP476のCPUはすべてのドアコントローラ、ディスクリートI/O、およびネットワーク接続を制御しています。引用元:CANニュースレター(2005年12月)









