燃料タンク計量システムにおけるCANopenの利用

Obrum社による燃料容量計量システムの試験は、デジタルテクノロジに基づいています。デジタルデータ処理テクノロジを使用することで、アナログコンバータの不便さを回避することができます。デジタルデータ処理のおかげで、CANを使用してコンバータの温度補正(燃料容量によって変わる温度)を考慮し、燃料タンクの形状に依存しない計測を行うことが可能になりました。CANベースのコンバータは一般的ではないため、燃料ゲージWPC-2002が燃料レベルコンバータCPC-2002に追加されました。これは、計量システムの簡素化につながりました。燃料ゲージと組み合わせて使用するコンバータCPC-2002は独立したシステムで、CANをベースにしています。このコンバータはCANopenプロトコル(CiA 301)ベースの任意のマスターデバイスと組み合わせて使用できます。燃料の計量はキャパシタンス検出メソッドに基づいています。中央に直径の異なる2つのアルミニウム管電極が配置されています。これらはコンデンサのカバーです。コンデンサのキャパシタンスはプローブが(誘電性の)燃料に浸かっている深さによって変わります。コンデンサのキャパシタンスが計測されると、マイクロコントローラによって処理および収集されます。コンバータは次の3種類のPDOを送信できます。

  • PDO 1 - 燃料タンク内の燃料量(プローブの急低下や燃料タンクの形状を考慮すべきリットル数)に関する情報
  • PDO 2 - コンバータの電子回路の温度
  • PDO 3 - 保持レベルへの到達に関する情報


このPDOは計量されたレベルがコンバータに保存されているレベルよりも小さい場合に送信されます。最大で9つの燃料レベルコンバータを燃料ゲージWPC-2002に接続することができますこのため、複数の燃料タンクを持つ車両の燃料容量を計測することもできます。燃料レベルコンバータCPC-2002では、次の機能が利用できます。

  • 燃料タンク個別のプログラミング(最大100)
  • 燃料タンクの保持レベルのプログラミング
  • 燃料タンクプロファイルに基づく容量の計測(リットル、m3単位)
  • 計測結果のパーセント変換(デフォルト)
  • 予備燃料タンクのシグナリング

燃料タンクの容量はWPC-2002燃料ゲージに表示されます。すべてのタンクの燃料容量がオンラインで計算され、燃料ゲージで合計されます。ボタンを押すと、燃料タンクの個別容量または合計容量のいずれかが表示されます。各CPC-2002コンバータには、デフォルトの線形タンク特性(プローブ全体の長さの割合で測定)がプログラムされています。ただし、ユーザーは特性V=f(h)(レベル-容量)を追加でプログラムできます。これは燃料タンクの形状に左右されます。このため、形状に関係なく燃料タンクの正しい燃料容量を測ることができます。このプロジェクトでは、特性のシンプルなプログラミングが重視されました。このデバイスは最大100のプロファイルを記憶し、これらをEEPROMに保存することができます。Obrum社はPC用のハードウェアインターフェイスを使用してソフトウェアを設計する予定です。これにより、ユーザーはV=f(h)(レベル-容量)特性を非常にシンプルにプログラムできるようになります。コンバータでは燃料タンクの保持レベルを記憶することができます。値は最大測定限界の百分率で表されます。保持レベルに到達すると、デバイスはPDOメッセージを送信してこの状態を通知します。
このように、受信側は燃料容量を常に計算する必要がある訳ではありません。CPC-2002で温度補正が計測に影響を及ぼすのは-40°C~+50°Cの範囲です。

(引用元: CANニュースレター、2003年1月)